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『リバースエッジ大川端探偵社』全話あらすじ&さらっとレビュー

『リバースエッジ大川端探偵社』全話あらすじ&さらっとレビュー

浅草を舞台にした探偵ドラマ『リバースエッジ大川端探偵社』12話すべてを観終わったので、全話のあらすじと簡単な感想をまとめました。

この記事を書いているsakimitamaはこんな人。

Amazonプライム会員、動画視聴は主にテレビ(PS4経由)。家族の影響で探偵モノやハードボイルドモノの作品を見たり読んだりする。

『リバースエッジ大川端探偵社』って?

同名のマンガが原作の、一話完結短編ドラマ。

舞台は浅草、隅田川沿いにある大川端探偵社。スタッフは裏社会の情報通である所長(石橋蓮司)と、予知夢の能力を持つ調査員の村木(オダギリジョー)、セクスィー受付嬢のメグミ(小 泉麻耶)の3人。

探偵社に舞い込む依頼を1話(30分)で解決していく。物語は依頼パート(事務所)・調査パート(浅草近辺)・報告パート(いろいろ)、3つのパートで構成。全12話(13エピソード)

おすすめポイント!

30分だからサクッと観られる!

一話完結の30分ドラマなので、まとまった時間が必要なく、空いた時間にサクッと楽しむことができるのが特徴。ご飯食べながらとか、ぼーっとしている休日の午後にはちょうどいいドラマです。

音楽がカッコイイ。

OP、ED共にEGO-WRAPPIN。作中の音楽もEGO-WRAPPINの森雅樹氏が担当しているので、全体的に統一感があります。昭和歌謡やジャズの雰囲気は、ハードボイルドな世界観の本作にピッタリ。

浅草がたくさん !

物語の舞台は浅草、観音裏。多くのシーンに、実際の浅草が登場します。見知った場所が出る度に「あ、これあそこだ!」とテンションがあがるあがる!

公式サイトにはロケ地マップも用意されているので、浅草観光のついでにロケ地巡りなんてのもオススメ。
http://www.tv-tokyo.co.jp/ookawabata/special/map.html

ちなみに、オープニングに映る事務所は浅草橋駅の近く、神田川のほとりなので、観音裏ではありません。近くの通りの名前が「大川端通り」なので、タイトルはここからとっているのかも。

事務所の入っていたビル。1階はスパニッシュイタリアンのお店「ROJICA」、ドラマの中にも登場します。

柳橋周辺の屋形船がごちゃごちゃ泊まっているエリアは、独特の雰囲気があり、よくドラマに登場します 。浅草橋駅に用があった際は、ぜひ散歩してみてくださいね。

配役がイイ!

音楽・演出・ロケ地などなど、オススメポイントの多い本作ですが、私的に一番オススメしたいのは配役!「名前はわからないけれど、この人いつもいい演技するよな~」という役者さん達が多く出演しています。もちろん有名ドコロの方も出演されていますが、名前だけの方は一人もいない。役者さん達の、しっかりとした演技がこのドラマの最大の魅力です!

全話あらすじ&さらっとレビュー

FILE.01 「最後の晩餐」

「死ぬ前に、もう一度“喋楽”のワンタンが食べたい……」

瀕死の組長の願いを叶えるべく、大川端探偵社を訪れた依頼人、組若頭の矢部。組長の話によれば、どうやらその“喋楽”という店は、かつて浅草に存在していたらしい……。調査の末、無事に喋楽の主人を見つけることに成功するのだが……。組長が最後の晩餐に選んだ「喋楽のワンタン」に隠された秘密とは。

シリーズの一話にふさわしい名作。全話通して、一番好き。主人公の特殊能力である「予知夢」が、物語の中で重要な役割を果たしている、めずらしい回。

FILE.02 「セックスファンタジー」

「鏡越しに隣の部屋を覗けるラブホテルを探して欲しい」

真面目にあらすじを書くと、グーグル先生に怒られそうなので、簡単に。「エロい話」

タイトル通りの内容回。ゲストとクライマックスシーンが濃すぎて、途中の捜査パートとかどうでも良くなる。いくら深夜帯とはいえ、家庭が気まずくなるなんてレベルじゃない。さすが本物、格が違う。作中に出てくる「白ばら」は浅草で有名な老舗ラブホテル。

FILE.03 「ある結婚」

「どうしてあの人は、私なんかと結婚したいのか、それを調べて欲しいんです」

コスプレ専門デリヘル嬢の美樹は、突然客から求婚されたという。手すら触れてこない彼がどうして自分と結婚したいと思ったのか。調査をするも一向に理由がわからない村木は直接本人に話を聞くことにするが……。

役者さんの演技が好きだった回。嬢役だった内田慈さんも、客役だった岩井秀人さんもいい味を出していた。この二人はこの先追いかけて行きたい。でもって泣ける話。

FILE.04 「アイドル・桃ノ木マリン」

「マリンちゃんに会えたら、この手を洗って、新しい人生をはじめられる気がするんです」

依頼人は幻のアイドル「桃の木マリン」が忘れられない男。現在、失業中。彼は地方営業に来ていたマリンに心を奪われ、握手をしてもらった右手を、30年間洗っていないという。現在の桃の木マリンに会うことができれば、新しい人生をはじめられる気がする。そんな彼の願いを叶えるため、村木は調査に乗り出すが、彼を待っていたのは驚くべきマリンの姿だった。

話の内容も、絵面もかなり酷いけれど、憎めないお話。「なんだこれ」と思いながらも、微笑んでしまう回。小池里奈ちゃん、超カワイイ。

FILE.05 「怖い顔グランプリ」

「怖い顔グランプリで優勝して、箔をつけたいんです」

生まれつき怖い顔で苦しんできた依頼人。夢だったパン屋を経営するも、その顔の怖さから、なかなか売上が伸びない。いっそのこと、パン屋をやめて、この怖い顔を活かせる仕事についた方がいいのではないか。秘密裏に開催されているという「怖い顔グランプリ」に出場し、箔を付け、新しい人生を歩みたいというのだが……。「怖い顔グランプリ」とは一体なんなのか、はたして彼は優勝することができるのか。

メグミちゃんが積極的に事件に関わる珍しい回。メグミちゃんかわいい。依頼人の話を聞きながら、笑いを必死に堪えるオダギリ・ジョーの演技が好き。

FILE.06 「がんばれ弁当」

「毎日、こっそり玄関に弁当を届けてくれる人の正体を知りたい」

今回の依頼人は、浅草で修行中の、売れないお笑いコンビ「給食当番Z」

自分の住んでいるアパートに、毎日欠かさず届けられるナゾの弁当。弁当を届けてくれる優しい人に感謝の気持ちを伝えたい(あわよくば付き合いたい)というのが今回の依頼。さて、ナゾの弁当に隠された秘密とは。弁当を届けてくれる人の正体とは……。

びっくりするくらい、普通の話。孤独のグルメ的に言えば「こういうのでいいんだよ、こういうので」作中に登場する面白くないコントと、面白いコントの違いにプロたちの技を見る。

FILE.07 「夏の雪女」

「助けてください。追われているんです」

今回の依頼人は冴えない普通のサラリーマン。彼の依頼は人探し。20年前、道で助けを求められ、数日家にかくまった雪女のような女性を探しているらしい。突然現れて、突然いなくなった彼女の正体とは、彼女は一体誰に追われていたのか。

世にも奇妙な物語的な話。話の内容的に、小説のほうが映えるかもしれない。うーん。

FILE.08 「女番長」

「探していただきたいのは、私の恩人です」

柔道教室に通いだしたメグミちゃん。その教室の師範代から意外な依頼が舞い込んだ。学生時代、いじめられてばかりだった自分を助け、強くなれと言ってくれた伝説の女番長。彼女に会って、お礼を言いたい。そんな願いを叶えるべく、調査に乗り出した村木だったが……。

メグミちゃんの仕事が明かされる回。マジか。マジだったのか。だから3話目であんなリアクションだったのね……。前回の「あの人は今」が散々な結果だったので、どんなオチをつけるかと思っていたが、小奇麗にまとめた。

FILE.09 「命もらいます」

「今日もハッピ〜、夢の国あらかわ遊園へようこそ」

今回も人探し。依頼人は遊園地に毎日通うオタク男。園内アナウンスの声に恋をしてしまったので、担当の女性に会いたいという。地道に調査を進め、無事、声の主にたどり着いた村木達だったが、声の主は依頼人に会うのは嫌だという。その旨を、依頼人に告げると、彼は意外な行動をとりはじめる……。

これも、世にも奇妙な物語系のお話。オチらしいオチもなく、なんとも言えない。オタク男の扱いとか、声の主の扱いとか、あまり楽しい気分になれない話だった。

FILE.10 「もらい乳」

生後まもなく母親に捨てられた自分に「同じくらいの子供がいるから」と、母乳を分けてくれていた乳母を探して欲しい。手がかりは、かつての住所とシューマンの名曲トロイメライ。彼は乳母に会うことができるのか、そしてトロイメライに秘められた秘密とは……。

「決闘代打ち」と2話構成。感動系の話。とてもストレートな内容で、冷静に考えると何も起こってない。でも、いい話。

FILE.10.5 「決闘代打ち」

今回の依頼人は、所長の知人であるヤクザの黒川。しょうもないイザコザが原因で「代打ち(代理人をたてること)」形式の決闘が行われることに。その立会人を所長にして欲しいという。「決闘が代打ちなら、その立会人も代打ちで……」と、立会人の代打ちに抜擢されてしまう村木だったが……。

「もらい乳」と2話構成。

無駄に豪華。この話は、監督が「あの画」を撮りたくて、無理やりねじ込んできたのではないかと思っている。ともかく、7・8・9話と微妙な回が続き、どうなることかと心配していたが2話とも面白くて安心した。

FILE.11 「トップランナー」

「フルマラソンを2時間きるタイムで走る素人ランナーがいるんです」

依頼人は、隅田川沿いに住む女性。通勤途中に毎日見かける、ナゾのランナーの素性を調べて欲しいという。そのランナーは42.195Kmを驚異的なスピードで走り切るというのだが……。

結末が一番衝撃的だった回。3話目同様、配役がとても良かった。山田真歩さん、滝藤賢一さん、どちらもお見事。「決闘代打ち」で予算を使ってしまったのか、お金のかかっていない回。

FILE.12 「依頼者は所長」

タイトルの通り、依頼人は所長。どうも最近、命を狙われている気がするので、身辺警護も兼ねて、自分の素行調査をして欲しいという。1週間後、問題なく調査を終え、ほっと胸を撫で下ろした所長と村木だったが、謎の男から「メグミを誘拐した」との連絡が入り……。

ハードボイルドって、こういうの好きですよねぇ、という王道最終回。ボコボコの美学。メグミちゃんがひたすらセクスィー。

イイ男と、イイ女と、浅草。

『リバースエッジ 大川端探偵社』は和製ハードボイルド探偵モノとして、非常に優れた作品である。

『探偵物語』の工藤俊作然り、『探偵はBARにいる』の探偵然り、そして本作の村木然り、私の中のハードボイルド探偵は「パーマ頭にスーツにタバコ」というビジュアルが定着しつつある。探偵ではないけれど、アニメ 『カウボーイビバップ』のスパイクも、同じカテゴリに入っている。パーマと言ってもオサレパーマなんかではなく、ほぼアフロのパーマネントウエーブ、というか天パ。清潔さも爽やかさもない。一見するとコミカルなその出で立ちは、ハードボイルドの世界だと何故かカッコイイ。

ハードボイルド探偵は強い。喧嘩だって弱くない。でも、ここぞという時にはボコボコにされる。ハードボイルドの世界に登場する悪役は、ボディも殴るが、顔も殴る。積極的に殴る。1対10とか、弱い者いじめみたいになっても、全然気にしない。文字通りボッコボコにする。でも、探偵は負けない。試合に負けても勝負には負けない。ハードボイルド探偵は打たれ強いのだ。

ボッコボコにされて「あー痛てぇ」とか言 いながら、馴染みのBARでウイスキーを飲んでタバコを吸う。傍から見てると「ばっかじゃないの?」と、呆れるほどにハードボイルド探偵はカッコ悪い。でもやっぱり、ハードボイルドの世界では、それがカッコイイ。だから、村木も所長もカッコイイ。

ハードボイルドに出てくる女は美人でバカがいい。天然なのか、馬鹿な女を演じているだけなのか、そんなのはどっちでもよくて、男のこだわりなんて「どーでもいいわ」と、気にもとめず、バカみたいにはしゃぎながら、笑って、踊って。暗く淀んだ世界に光を差し込んでくれる。そういう女がいい。だから、メグミちゃんはとてもイイ女だ。

闇市から成り上がった街「浅草」は、日本を代表する観光地として整備された今でも、そこかしこにアング ラさが残っている。大通りから一歩入れば、ダサくて、薄汚くて、危険な香りのする街「浅草」。来る者拒まず、去る者追わず。他人に無関心でありながら、情に熱い「浅草」は、この作品の持つ雰囲気にとても良く馴染んでいた。

イイ男と、イイ女と、成り上がりの街「浅草」。昭和の雰囲気が漂う音楽と、役者たちの名演と、浅草の空気感をとらえた絶妙な演出と。どれもこれも品質が高く、深夜帯に放送するのはもったいないと思ってしまうほどだ。その独特の優しい薄暗さを、けだるい心地良さを、ハードボイルドと浅草の相性の良さを、ぜひ一度、その目で楽しんでみて欲しい。

『リバースエッジ 大川端探偵社』は和製ハードボイルド探偵モノとして、「ハードボイルド好き」に自信を持ってオススメできる名作ドラマである。

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私は今回、プライムビデオで全話視聴しましたが、どうやらHuluでも視聴できる模様。もしかしたら他の動画サービスでも配信されているかも。探偵やハードボイルドが好きな方でしたら、見て損はないドラマですので、ぜひ探してみてくださいね!(2話は家族で見るのはだいぶ気まずいですがw)

以上、ドラマ『リバースエッジ 大川端探偵社』のレビュー、sakimitamaがお送りしました。

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