ニューダンガンロンパV3の評価は★1つまたは★4つ。辛口もしくは超甘口です。カッとして書いたのでまとまりがありません。また、V3の他にPSソフト『moon』の結末にも触れます。未プレイの方はご注意ください。
基本情報
ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期
開発元:スパイク・チュンソフト
発売日:2017年1月12日 フォーマット:PS4 PSVita
ジャンル:ハイスピード推理アクション
プレイ人数:1人
対象年齢:CERO D(17歳以上対象)
sakimitamaはこんな人
ダンガンロンパ1.2をプレイ済み。アニメも見た。
簡単な感想
- (5章までの)プレイヤーの予想を裏切る展開は良かった
- キャラも好き(王馬とゴン太とキーボが特に好き)
- 出てくると話が長くなるから、面倒だったけれど山ちゃんはすごかった(特にモノダム)
- 議論スクラム・偽証は良かった
- 理論武装は調整不足
- 5章まではとてもおもしろい、ここまでなら★4つ
- 6章は絶望的につまらなかった
メタネタが許せないわけじゃない
ダンガンロンパ53のエンディングはいわゆるメタネタ。このエンディングが受け入れられるか否かで、評価が真っ二つに割れるだろう。個人的には地球滅亡エンドより、よっぽどダンロンぽいエンドだと思っている。
だがしかし、だがしかしである。53のそれはあまりに雑すぎる。「ダンガンロンパだから」というパワーワードであらゆるものを放棄。これでは、フィクションの中の視聴者も救われない。江ノ島盾子も報われない。
そして、こうした批判がでることを予測したうえで「あえて雑にやってる」のが受け入れられない。5章までをあれほどの完成度にしあげたスタッフが、6章を、メタネタをしっかり作り込めない訳がない。丁寧にできない訳がない。だから余計に腹が立つ。キーッ!!
そしてそして、この腹が立つ感情も制作側の意図した(以下略&ループ
『moon』信者としては「月の光」の使い所が絶望的に嫌
私の中で「ゲームの中でゲームを否定するメタネタ」とえいばPSの名作『moon』。本作はカワイイビジュアルとは裏腹に「アンチRPG」「アンチゲーム」をメインテーマに掲げ、終始静かに、しかしはっきりとプレイヤーを否定する。物語の最後、プレイヤーは「ゲームをしない」選択をすることで『moon』の世界は真のエンディングを迎えるのだ。そして、その作中で頻繁に流れる曲、メインテーマとも言える曲がドビュッシー「月の光」である。
プレイヤーにゲームを放棄させることでENDを迎える流れ、葛藤シーンで流れるドビュッシーの「月の光」、いまだに『moon』の事を愛してやまない私にとって、あれは『moon』的な演出にほかならない。
偶然か、はたまたリスペクトかは知らないが、雑なメタネタでプレイヤーを唖然とさせる場面で、『moon』を連想させるような曲を使われたら、『moon』信者の私は「Noooooooooooo!」と拒絶する他なかった。絶望的に雑でつまらないだけでなく、『moon』っぽさも入れてくるなんて!!!!自分でも「いちゃもんレベル」だと思うけど、それでもなお言わずにはいられない。老害と言われても構わない。
「雑なメタメタに『moon』要素を入れてくれるな!入れるならもっと丁寧にやってくれ!!!」
さよなら、ダンガンロンパ
「嫌だ!嫌だ!」と声をあげつつも、結局こんな記事まで書いてしまうのだから、制作陣の思う壺である。なんとちょろいプレイヤーだろうか。1章で驚き、2章で怒り、3章で退屈し、4章で涙し、5章で希望をいだき、6章で絶望した、いつだって、制作側の手のひらの上で踊らされっぱなしの私だが、このゲームをクリアして、一つだけ心に決めたことがある。
次からは、絶対発売日に買ってやらないんだから!
これがへっぽこプレイヤーとしての、ダンガンロンパシリーズに対するささやかな抵抗である。……でも、『ニューダンガンロンパV3』、君はつまらなくなかったよ。