龍が如くシリーズファンの感想、レビュー。単体で言えば★4つ、シリーズ最終作としては★1つ、辛口レビューです。
基本情報
- タイトル名:龍が如く6 命の詩。
- 開発元:セガ(龍が如くスタジオ)
- 発売日:2016年12月8日
- フォーマット:PS4
- ジャンル:アクションアドベンチャー
- プレイ人数:1人
- 対象年齢:CERO D(17歳以上対象)
- 通常価格:8,190円(税別)
sakimitamaはこんな人
龍が如く0,1,2,3,4,5,見参,OTE,維新,極をプレイ済み。0>5>4>1>2>3>6の順で好き。真島さんが好き。
単体で見れば良作
ストーリーはいつもどおりメチャクチャだけど、よくできた面白い作品だと思う。システム的に遊びやすくなったし、グラフィックもきれいになった。素潜り・スナック・野球・キャバクラなどのミニゲームもさすがの完成度。オノミチオは至高。「龍が如く6」単体でみたら、「触って楽しい」がいっぱい詰まった★4~の良作だと思う。
けれど、これが「龍が如く」の最終作です。と言われたら、私は到底受け入れられない。全力でノーをつきつけたい。
ゲームセンターは最高
ゲームセンターで名作が遊べるシステムは最高以外の何物でもない。「スペースハリアー」「アウトラン」「スーパーハングオン」「ファンタジーゾーン」「ぷよぷよ」「バーチャファイター」を最新機種で思う存分遊べるって、どんだけ太っ腹ですか。ちなみに後ろ2つはローカル対戦までできる。ありがとう、SEGA。ありがとう、龍が如く。
ない。ない。ない。
UFOキャッチャーがない。カジノ・釣り……、おなじみのミニゲームがない。チャンピオン街がない。西公園がない。賽の河原ももちろんない。ないないない。
ストーリーも短いし、武器装備がなくなったので、ヒートアクションも激減、戦闘のバリエーションもなくなってしまった。そして何より辛かったのが、サブストーリーの半減。サブストーリーをやるために龍が如くをやっているといっても過言ではないくらい好きだったので、残念至極。
いない。いない。いない。
遥がいない。真島がいない。冴島がいない。大吾がいない。いや、いるけど。いるけどいない。花屋なんてマジでいない。いるのは便利な伊達・秋山コンビと、芸能人の新キャラばかり。芸能人枠の演技はおおむね良かった。でも、既存キャラとの比率がおかしい。
桐生一馬が知らない土地に行って、知らない人たちと出会って仲間になって、知らない団体倒してハッピーエンド。なんですか、スピンオフですか。むしろ今までのスピンオフ作品のほうが、よっぽど龍が如くしてません?
「龍が如く」は桐生一馬の物語。だけど桐生一馬がいればなんでも「龍が如く」になるわけじゃあない。
百歩譲って、新キャラばかりだったとして、大人の事情でしかたなかったとして、だったらもうちょっと納得のいくストーリーにして欲しかった。
最終作というより、実験作
SEGAはいつでも時代の先をいく。私はそういうSEGAの姿勢が大好きだ。だからPS4専売も、6の為の新ゲームエンジン(ドラゴンエンジン)開発も、この先のSEGAのために必要だったんだと思う。
……でも、でもさ、ここでやらなくてよかったんじゃない?新しいエンジンで外伝なり、リメイクなり作って、その上で最終作を作ればよかったんじゃない?そうすれば、少なくとも賽の河原はあったよね?チャンピオン街もあったよね?明らかに時間もお金も足りてないよね?
待てって言われたら、喜んで待ったよ。外伝だってリメイクだって当然買ったよ。だって私、龍が如くが大好きだったから。
「龍が如く6」は私が望んだ最後ではなかった
私はドラゴンエンジンで真島さんと最後の戦いをしたかった。チャンピオン街に行きたかった。ムダに数の多いヒートアクションかましたかった。しょうもないサブストーリーをもっとたくさんやりたかった。ミチオくん人形をUFOキャッチャーでゲットしたかった。
残念だけど、それらは「龍が如く6」には存在しない。
新エンジン開発もシームレスもフルボイスも芸能人もいいけど、そのリソースをもう少しだけ「龍が如くっぽさ」に割いて欲しかった。もしこれが「最終章」でなかったら、外伝だったら(遥の件はアレだけど)どれだけ良かっただろう。
私と同じ気持ちでAmazonに★1つをつけたシリーズファンの気持ちを、名越監督はどうか重く受け止めて欲しい。