字が綺麗だと、それだけで印象が良くなりますよね。私もいい歳だし、綺麗で読みやすい字が書けるようになりたい!というわけで、今回は書き込み式のペン字テキスト『書き込みペン習字』をレビューします。
本の基本情報
『書き込みペン習字』
著者:高田 香雪
単行本:95ページ
出版社:日本習字普及協会
ISBN-13:978-4819501880
発売日:2001/05
※この記事は初版第8刷を元に書かれています。
※テキストへの書き込みはすべて万年筆「カクノ」を使用しています。
こんな人にオススメ
書き込み式の本がほしい人
ペン字をまんべんなく学びたい人
高田香雪先生の文字が好きな人
なぜこの本を読もうと思ったのか
齢30を越え、そろそろ美しい文字を書きたいと思ったから。(あと、表紙のIllustrator感がグッときた)
この本を買う時の注意
本が開かず書き込みにくい
この本は無線綴です。ページを開いても、180度開きません。ノドに近い部分は角度がついてしまい、非常に書きづらく、書き込み式の本として致命的欠陥を抱えています。
平らな状態で練習をするためには、全ページコピーをするか、思いきって裁断するしかありません。一体何のための本なのか。それ以外は優れた本なのに、本当に残念です。
技術的な解説がない
この本はペン字の教科書ではありません。
お手本と書き込み用の空欄が印刷されてるだけで、技術的なことは一切書かれていません。よって「初めての一冊」にするのはやめましょう。まずは他の本で基本を学び、ドリル・練習帳として使うのが良いでしょう。
オススメポイント
字が好み
私は高田先生の字が好きです。だからこの本を買いました。
書道の本を選ぶ際、大切なのは「自分が書きたい字かどうか」。こうした本を買うときは、実際に本屋さんで数冊立ち読みをし、一番気に入ったものを購入しましょう。
高田先生の字は、美しい。これが、一番のオススメポイントです。
幅広いジャンルのお手本が入っている
この本には三体(楷書・行書・草書)が掲載されており、漢字・かな・カタカナ・アルファベット、また縦書き横書き宛名書きなど、かなり幅広いジャンルのお手本が収められています。
バランスよくペン字を学びたいという人にオススメです。
書き終えた感想
「かな」は縦書き用の文字
一冊書き終えて、「かな」は縦書きから生まれてきたんだな、ということを実感しました。
縦書きでかなを書くと、筆の動きがとてもスムーズで、まるで踊っているかのよう。また、大きさを揃える必要もなく、のびのびとペン字を楽しむことができました。縦書きがこんなに自由なものだったなんて。
次、誰かに手紙を送るときは、ぜひ縦書きにしてみよう、と思ったのでした。
達筆までの道のりは遠い
1冊終わって、私の字が劇的に綺麗になったかといえば、そんなことはありません。
幼少時より身についたクセというものはなかなか抜けませんね。でも、全く変わっていないかというと、そんなこともなく。ステータスでいうと3ポイントくらいアップした感じでしょうか。「あ、なんかうまくなったな」と思う瞬間はあるので、この先もコツコツ続けていこうと思います。
次の一冊は……
次は、書道系の書店員さんが「ペン字はこの2冊やっておけばいい」と、オススメしていた『ペン字精習 上・下』を勉強する予定です。
以上、sakimitamaでした。お疲れさまでした。