イラストや細かい字に最適。安くて極細な国内万年筆「ペン習字ペン」レビュー

絵を描いたり、細かい字を書く時に大活躍。愛用中の極細万年筆「ペン習字ペン」を紹介します。

こんな人にオススメ

  • 細い線が好きな人
  • 手帳にみっしり細かい文字を書きたい人
  • 好きなインクで極細線を引きたい人
  • 極細万年筆が欲しい人

この記事を書いているsakimitamaはこんな人

国内の安価万年筆を数本所持。どちらかというとインク好き。今回紹介するペン習字ペンは手帳への記入、お絵かきなどに毎日使っている。筆圧は高く、ペンを立てて使いがち。

サイズなど基本スペック

  • 型番:FP-50R
  • 長さ:150mmくらい
  • 重さ:約8g(コンバーター・インクを含めると約10g)
  • ニブ:EFのみ
  • ニブの素材:特殊合金
  • 軸の色:黒・クリア
  • 軸の太さ:13mm
  • 希望小売価格:500円(税抜)

http://www.pilot.co.jp/products/pen/fountain/fountain/penmanship_pen/

本体+カートリッジ1本

 

私はクリアを3本所持。コンバーターを使用し、1本に青墨、もう1本はその時の気分で色んな色を使っています。1本は予備。

『とんがり帽子のアトリエのアトリエ』の影響で、一番良く使うペン(青墨)には木目テープを貼り、ちょっとそれっぽくしています。いつか木目塗装したいなぁ。

ペン習字ペンの残念なトコロ

万年筆らしさはない

ペン習字ペンで引ける線は極細。万年筆らしいインクの濃淡はあまり楽しめません。「ペン習字」ペンなので、トメ・ハネ・ハライなど線のメリハリはありますが、中字の万年筆に比べると、やはり「らしさ」は劣ります。

キャップがネジ式なので、開閉がめんどう

ペン習字ペンのキャップはネジ式。頻繁に開け閉めする場合、ちょっと面倒くさいです。

また、ネジの溝の汚れを放置していると開閉の度に「キュッキュッ」と音をたてるようになります。高い音が苦手な人は「んああああっ!」と悶絶するはめになるので、掃除はこまめに行いましょう。

キャップの中で液漏れする個体がある

締め方が悪いのか何なのか、衝撃を与えたわけではないのに、キャップ内でインクがドバっと漏れていることがあります。

ねじ式のキャップのおかげで、大事に至ったことはありませんが、お気に入りの筆箱に入れるのはやめたほうが良さそう。ちなみに漏れるのはいつも同じペンなので、個体差があるのかも。

書き味はカリカリ、紙によっては毛羽立つ

書き味はカリカリ。筆圧が高いとペン先で紙を削ってしまうので、紙の種類によってはすぐに毛羽立ちます。コピー用紙とトモエリバーは平気。クロッキー帳や粗めのクラフト紙などに使用する場合は、繊維をこまめに取りのぞきましょう。

筆圧が低い方は、多少引っかかりはすると思いますが、どの紙でも問題なく利用できると思います。

持ち運びには向かない

普通のペンより少しだけ長いです。デスクペン的なつくりなので、持ち運びを想定して作られていないんじゃないかなと思います。インク漏れの件もありますし。持ち運びはもちろんできますが、激しい衝撃や振動はインク漏れや本体破損の原因となりますので、なるべく避けましょう。

私は基本お家で使用し、どうしても外で使いたい時だけ筆箱で持ち出しています。

ペン習字ペンの大好きなトコロ

安い!

カートリッジが1本ついて500円。ペンとしてはやや高額ですが、万年筆としては激安。顔料インクだろうと改造だろうと、どんとこいなのです。好きなように遊びましょう。

線が細い

国内の低価格万年筆の中では、一番細い線が引けます。(画像だとちょっとわかりづらいですね、すみません)

ニブは特殊合金製(いわゆる鉄ペン)で硬く、多少強めの力で描いても線を十分にコントロールできます。手帳に細かい文字を書いたり、小さいイラストを描くのにぴったり。

ペン習字ペンで書いたイラスト

持ちやすい&軽い

「ペン習字ペン」はその名の通り、ペン習字用に設計されたペン。溝に合わせて指を置くだけで自然と正しいペンの持ち方ができるようになっています。サファリやペリカーノJrと同じですね。

でもって軽いです。なんとびっくり10グラム。重いペンが苦手な私にとって、この軽さは大きな魅力の一つ。絵を描く時は長時間ペンを持ちっぱなしなので、あまり重いペンだと疲れてきてしまいますが、このペンなら大丈夫!

コンバーターが使える

パイロット社のコンバーターが使用できます。コンバーターが使えるということは、好きなインクを入れられるということ!

 

対応コンバーターはパイロット製のCON-40と、生産終了品のCON-20・CON-50の計3種類。

 

大容量のCON-70は、軸の太さが足りないため使用できません。

カクノ・プレラ・コクーンとニブを交換できる

※ニブの交換は自己責任で。

ペン習字ペンのニブは同じパイロット製の万年筆「カクノ」「プレラ」「コクーン」と簡単に交換が可能。ネジ式キャップが嫌だったり、CON-70が使いたかったり……そんな時はニブの交換もアリだと思います。

まとめ

どうです!ペン習字ペン、すばらしいでしょう!500円で好きなインクが使えて極細線が引ける国産万年筆って、最高じゃないですか?

少し前までは、細い線を引くには高価な万年筆のSEFでなくっちゃ!なんて勝手に思っていましたが、ペン習字ペンの使い勝手が良すぎて、今では「ペン習字ペンでいいや、いや、ペン習字ペンがいい!好き好き大好き超愛してる!」と、思うようになりました。

私にとってペン習字ペンは、かけがえのない存在……ラブ。

てなわけで、お財布にも極細万年筆好きにもやさしい「ペン習字ペン」、ぜひ試してみてくださいね〜。以上、sakimitamaがお送りしました。おつかれさまでした。