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水彩画の主線にも!耐水性万年筆用インク比較【プラチナカーボン・Noodler’s・青墨・極黒・Dr.ヤンセン】

水彩画の主線にも!耐水性万年筆用インク比較【プラチナカーボン・Noodler’s・青墨・極黒・Dr.ヤンセン】

水彩絵具で着色できる耐水性のある万年筆用インクが欲しい!ということで、6種のインクで比較してみました。水彩画や万年筆スケッチはもちろん、普段使いの参考にどうぞ。

こんな人にオススメ

  • 万年筆で水彩画を描きたい人
  • 耐水性のある万年筆インクを知りたい人

比較するインク

  • 極黒 (セーラー万年筆)
  • 青墨 (セーラー万年筆)
  • カーボンインク (プラチナ万年筆)
  • Noodler’s Black(Noodler’s Ink)
  • De Atramentis Document Ink (De Atramentis)
  • De Atramentis Archive Ink (De Atramentis)

※De AtramentisはDr.ヤンセンのインクメーカー。日本だとヤンセンさんの名前の方が有名ですね。

今回は耐水性インクとしてよく名前の上がる3種と、自分が気になっていた3種、合計6種で比較しました。比較してからSTORiAがあったことに気がつきました。購入したら追加します。

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各インクの簡単な説明

青墨・極黒 (セーラー万年筆)

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日本のメーカーセーラー万年筆が作った超微粒子顔料インク(ナノインク)を使った顔料インク。青が「青墨」で黒が「極黒」。どちらもペン習字ペンで使っているけど、詰まったことは無い。気軽に使える顔料インク。

カーボンインク (プラチナ万年筆)

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(以下プラチナカーボン)日本のメーカープラチナ万年筆が作った顔料インク。国内で簡単に手に入る耐水性万年筆インクといえば、コチラ。プレピー0.2で使用中。極黒・青墨に比べると多少ペン先が乾きやすい気がするが、まぁ、こまめに使用すれば問題ないと思う。

Noodler’s Black(Noodler’s Ink)

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(以下ヌードラーズ)アメリカのメーカー ヌードラーズの染料インク

好きなイラストレーターの人たちが使っているので気になって輸入。(2017年1月現在、上野の駅ナカ「アンジェ ビュロー」さんで取り扱いありました。輸入する必要なかった……)

紙と反応して耐水性になるらしいが、詳しくはよくわからない。とりあえず顔料インクのようにインクが乾いて万年筆がダメになるという心配は少なさそうなので、お気に入りの万年筆にも入れられる。不快なにおいではないが、ちょっとにおいがする。

Document Ink・Archive Ink(De Atramentis)

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(以下ドキュメントインク・アーカイブインク)偉人をテーマにしたインクで有名なDr.ヤンセンのインク。ドイツのメーカー。たぶんドキュメントが染料で、アーカイブが超微粒子顔料、ソースはない。

Noodler’sと同様の理由で海外輸入。好きなイラストレーターの人たちが、Noodler’sとドキュメントの2つのインクを愛用していて、どうして2つのインクを使い分けるのか知りたかった。ちなみにアーカイブの方は間違って買ってしまった。ツライ。

実験1 トモエリバー・30秒流水→指でなぞる

実験の説明

  • 使った紙:トモエリバー(ほぼ日メモ帳)
  • 使ったペン:エルバン ガラスペン
  • ルール:紙に文字を書いて放置。時間経過後、流水に30秒さらし、その後指で軽くなぞった。

※「書いてすぐ」は書いてすぐティッシュで表面のインクを吸いとり、流水→指でなぞった。

結果

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※クリックで大きい画像が開きます。

指でなぞる前、つまり流水だけの時点ではどのインクも滲むことなく状態を保っていた(極黒を除く)。途中から時間が経過しても変化が見られなくなったり、時間が経過したほうが滲んでしまう逆転現象が起こってしまった。30秒流水にさらす&指でなぞるはやりすぎたかもしれない。

  • 書いてすぐ:青墨はこの時点でほとんど滲んでいない。
  • 5分後:プラチナカーボンも滲まなくなった。
  • 15分後:アーカイブインクも滲まなくなった。
  • 1時間後:青墨・プラチナカーボン・アーカイブインクは滲んでいない状態変わらず。
  • 6時間後:極黒を除くすべてのインクが滲まなくなった。
  • プラチナカーボン、青墨(ほんの少し)に裏抜けが認められた。

インク色の影響もあるかもしれないが、青墨が一番早く滲まなくなった様にみえた。プラチナカーボンもすぐに滲まなくなった。が、共に裏抜けがあるため、紙を両面使いたい時には向かなさそう。

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実験2 無印ルーズリーフ・30秒流水→指でなぞる

実験の説明

  • 使った用紙:無印良品 植林木ペーパー裏うつりしにくいルーズリーフ
  • 使ったペン:エルバン ガラスペン
  • ルール:1と同じ。紙に文字を書いて放置。時間経過後、流水に30秒さらし、その後指で軽くなぞった。

※「書いてすぐ」は書いてすぐティッシュで表面のインクを吸いとり、流水→指でなぞった。

結果

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※クリックで大きい画像が開きます。

完全に紙のチョイスを間違えた実験。いつまでたっても滲む滲む。あまりに長時間滲むので、72時間後まで作った。

  • 書いてすぐ:すべて滲んだ。アーカイブインクがやや優勢。
  • 5分後:プラチナカーボンが少し落ち着いてきた。
  • 15分後:プラチナカーボン・アーカイブインクがほぼ滲まなくなった。
  • 1時間後:状況はほぼ変わらず。
  • 6時間後:ドキュメントインクも滲まなくなった。
  • 24時間後:極黒・ヌードラーズはまだ滲んでいる。
  • 48時間後:極黒・ヌードラーズがほんのわずか滲んでいる。
  • 72時間後:インクが多かったせいか、極黒が滲んでしまった。

実験1(トモエリバー)とはかなり異なる結果となった。紙によって得意不得意があるらしい。実験2ではアーカイブインクが強さをみせた。ちゃんと計測したことはないけれど、実体験としてアーカイブインクは乾きやすく扱いやすかったので、その乾きやすさが関係しているのでは?と思う。

とりあえず、無印良品 植林木ペーパー裏うつりしにくいルーズリーフは水彩画には向かない。

実験3 コピー用紙・筆でなぞる

そもそも、水彩画の主線に使えるインク探しなのだから、実際の着色に近づけたほうが良いのでは?と実験のルールを変更した。

実験の説明

  • 使った用紙:家にあったコピー用紙
  • 使ったペン:エルバン ガラスペン
  • ルール:紙に文字を書いて放置。時間経過後、水をたっぷり含ませた筆でなぞった。

※「書いてすぐ」は書いてすぐティッシュで表面のインクを吸いとり、筆でなぞった。

結果

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※クリックで大きい画像が開きます。

あいかわらずの極黒ちゃん。15分後のインクが少なかったのか、15分後だけ滲んでない風な顔してるけど、24時間後でも滲む。すごい、逆にすごい。

  • 書いてすぐ:青墨・プラチナカーボンは滲まなかった。
  • 5分後:ドキュメントインク・アーカイブインクもほぼ滲まなかった。
  • 15分後:結果はほぼ変わらず。
  • 1時間後:結果はほぼ変わらず。
  • 6時間後:ヌードラーズも滲まなくなった。
  • 24時間後:極黒はまだ滲んでいる。

コピー用紙に線画を書いて、水彩着色する分にはどのインクでも良い気がする(但し、極黒を除く)。極黒の異質さが浮き出ただけの実験。

実験4 水採用紙・筆でなぞる

実験の説明

  • 使った用紙:ホワイトワトソン 300g
  • 使ったペン:エルバン ガラスペン
  • ルール:紙に文字を書いて放置。時間経過後、水をたっぷり含ませた筆でなぞった。

※「書いてすぐ」は書いてすぐティッシュで表面のインクを吸いとり、筆でなぞった。

結果

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※クリックで大きい画像が開きます。

極黒、もういい加減にして欲しい。そんな気持ちになってきたが、ついに極黒が滲まない瞬間を見ることができた。これだけでも、実験をした意味があったというもの。

  • 書いてすぐ:青墨・ドキュメントインクが滲んでいない。すごい。
  • 5分後:プラチナカーボン・アーカイブインクも滲まなくなった。
  • 15分後:特に変化なし。
  • 1時間後:特に変化なし。
  • 6時間後:ヌードラーズがだいぶ滲まなくなった。
  • 24時間後:ヌードラーズが滲まなくなった。そしてなんと、極黒も滲まなくなった!

24時間後の極黒が信じられなくて、インクを間違えたんじゃないか……と疑心暗鬼になった回。正直「極黒なぞりたくないな……」なんて思っていたので、ほんとうに驚きだった。極黒も紙を選んで、時間をかければ耐水になるらしい。

まとめ

総合的に優秀なのはプラチナカーボンと青墨

各実験で安定した強さをみせてくれたプラチナカーボン。とりあえず水彩用のインクを……ということであれば、これ一本買っておけばよさそうです。ただし、インク量によってはトモエリバーで裏抜けする場合があるので、ほぼ日手帳に使う際は注意を。あ、あと薄めの紙だと、そもそもの線がほんのすこーし滲むかも……。今回で言うとコピー用紙とか。私は気にせず宛名書きに使っていますが、普通のはがきもでもすこーし滲みます。

無印の紙ではアレだったけど、青墨も同様の強さをみせました。インク量によってはトモエリバーでやや裏抜けがあります。青色なので濃淡の表現が可能ですが、青い主線は絵の印象に影響するので、人や絵柄を選ぶかもしれません。

個人的に使いたいのはドキュメントインク

この先、水彩画の主線として使いたいと思ったのはドキュメントインク。理由は「書き心地が良かったから」。

「耐水性」というテーマで実験しておいて、「書き心地」で選ぶとはいかがなものかと思ったりもしますが、長く使うものは使い心地が大切!ということで、私はドキュメントインク推しです。耐水性もまぁまぁでしたし。

ガラスペンなのにヌルヌル滑らかに書けるというのはちょっとした衝撃で、例えるならば(ちょっと……だいぶ盛ってるかもしれないけれど)初めてジェットストリームを手にしたときのような、そんな感動でした。

いまのところ、主な入手方法が海外通販のみなので、この記事を読んだどこかの文房具屋やさんが取り扱ってくれるようになるといいなぁと密かに願っています。あ、アーカイブインクは乾くのが早かったので、文字を連続で書くのに向いてそうな感じでした。

期待はずれのヌードラーズと極黒

実験する前は「好きなイラストレーターさんが使っているし、私もぜひ使ってみたい!」と思っていたヌードラーズでしたが、微妙な結果となってしまいました。染料インクなのでしかたないとはいえ、もう少し頑張ってほしかったなぁ……。あと、ヌードラーズはすごく引っかかりが強くて、インクをつけてすぐのガラスペンでもかすれてしまうことが多かったです。ちょっとクセがあるインクですね。しょんぼり。

そして極黒。顔料系のくせに染料インク(ヌードラーズ)に負けるってどうなんですか。公式サイトの「耐水性に優れ」という表現を削除して欲しいレベルです。いくら「目詰まり」しなくても、これじゃぁ意味がありません。同じシリーズなのにどうしてここまでダメなのか。何らかのかたちで改良されて、驚きの耐水性を得ることを望むばかりです。

海外製インクをおすそ分け

実験のために買い込んだ耐水性インク。私一人では使い切れそうにないので、いくつかおすそ分けします。12/11締め切りです。奮ってご応募ください☆

詳細はコチラ↓
耐水性万年筆用インクおすそ分けキャンペーン!Dr.ヤンセンとNoodler’sもあるよ☆
終了しました。

以上、万年筆耐水性実験、sakimitamaがお送りしました。おつかれさまでした!

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