今回は「リアル脱出ゲーム」でお馴染みのSCRAPが作った初のゲームブック『人狼村からの脱出』をご紹介します!
Contents
基本情報
『人狼村からの脱出 狼を見つけないと、殺される』
単行本(ソフトカバー): 208ページ
出版社: リットーミュージック (2012/5/25)
ISBN-13: 978-4845620715
発売日: 2012/5/25
※このレビューは2015年5月に発行された第9版を元に書かれています。
購入した経緯
リアル脱出ゲームが好きだけど、何かと大変なので、もっと気軽に謎解きを楽しみたいと思ったから。
Amazonレビューの評価がとても高かったから。
こんな人にオススメ!
謎解きが好きな人
ゲームブックが好きな人
リアル脱出ゲームに興味がある人
地方に住んでいて、リアル脱出ゲームに参加できない人
新しい形の脱出ゲーム!
最近「リアル脱出ゲーム」にハマっています。リアル脱出ゲームって面白いんですけど、メンバーを集めたり、スケジュールを調整したり……と、そうそう気軽に参加できるものでもないんですよね。頻繁に行くと、お金も結構かかるし。
限られた時間の中で、 ヒリヒリするようなスリルを楽しむのもいいけれど、気の合う仲間と、時間も場所も気にせず、ゆっくり謎解きを楽しみたい!
そんな方にオススメなのが、今回ご紹介するゲームブック『人狼村からの脱出』
Wikipediaより引用
ゲームブック (Gamebook) は、読者の選択によってストーリーの展開と結末が変わるように作られ、ゲームとして遊ばれることを目的としている本である。
この本は「リアル脱出ゲーム」でお馴染みの株式会社SCRAP製。多くの興行で培われたナゾや演出のノウハウが、見事に紙の本に落とし込まれています。
いつでも、どこでも、誰とでも。
ゲームブック『人狼村からの脱出』は、本の中を移動しながら、人々に話を聞いたり、事件現場を調査したり、時にはナゾを解きながら、人狼村に隠された真実を明らかにしていきます。
この本を楽しむために必要なのは、紙とペンと、本や地図を広げられるスペースだけ(最後の真相ムービー視聴時のみ、ネット環境が必要)。制限時間や人数制限もなく、いつでもどこで も誰とでも、自由に楽しむことができるんです!
本だからって、ナメてました。
すみません、本だし、どうせ大したことないと思っていました。私が間違っていました。一度、ページを開いてみれば、時間を忘れてすっかり夢中。
あっちへこっちへ……と、ページ間の移動が結構面倒なのですが、その面倒くささが、実際に街なかを歩きまわっているような感覚と重なり、新鮮でした。本なので、気軽に中断・再開ができたり、みんなでダラダラとお茶をしながら、自分たちのペースでナゾに向き合えるのもいいです。
上手に進めるコツ!
最初は行きたい場所のパラグラフに進んで、いろんな人に話を聞こう!
新聞を読んで、気になった場所に行ってみるのもいいかもしれませんね。基本的に、地図上の場所には毎日通うことになるので、どこに行ったのか行ってないのかがわかるような、チェックリストを作るといいです。
チェックシート作ったので良かったら使ってください
人狼村チェックシート
付属品は面倒がらずに机の上に広げて遊ぼう!
クリアにはすべてのものが必要ですよ!
証拠が足りなくて進めなかった選択肢はメモしておこう!
例:980+Aの番号
「あれどこだっけ……」と、後から探しだすのはめんどくさいです。
気になったことはメモしておこう!
後から、「あれ(略
スマホの機能をうまく使おう!
カメラ機能で選択肢やナゾを撮影したり、電卓機能で計算をしたりなど、使えるものはなんでも使って、スムーズにナゾを解いていきましょう!
どうしてもわからない!という方は公式ページにヒントがあります。
http://www.rittor-music.co.jp/dgamebook/01/
ナゾがわからなかったら、他を当たろう!
この本のナゾは、ほぼすべてに対して、解き方のヒントが提示されます。何もないところから、完全なヒラメキで解き進めていくことはありません。
もし「全くわからない!」と、詰まってしまった時は、ヒントが足りていない可能性があるので、パラグラフ番号のメモなどを残しておき、他の場所の調査を行ってみてください。
複数人で楽しく遊ぶために
会話を楽しもう!
私達は大人4人で遊びました。一人でやるよりも時間がかかりますが、わいわいガヤガヤ楽しいです。日付を進める前に「次の被害者は誰だ」とか「ココが気に なっている」など、情報共有や事件についての雑談をすると、より盛り上がります。
本は2人に1冊くらいあるといい!
大人4人に1冊は少し不自由に感じたので、途中で1冊購入しました。
うまく役割分担をしよう!
文章を声に出して読む人、調査書に記入する人、気づいたことをメモる人など、役割分担をするとスムーズです。
1日目
クリアタイム:4時間
とくに詰まるところはありませんでした。
最初はどう進めればいいのか、勝手がわからず手間取りましたが、やり方が分かればすんなり進みました。
えー!そんなこと無い!進まないよ~!という方は
- 地図、新聞、付箋など、付属品をちゃんと使用していますか?
- 神父さんの話はよ~く聞きましたか?
- 文章がページをまたいでいるのを見逃していませんか?
- (地図上の)番地が書いてある場所には全て行きましたか?
地図上の番地=パラグラフ番号なので、行きたい場所があったら地図上で番地を確認して、該当するパラグラフを読んでみましょう。1日目は、ゲームブックの流れに慣れるのが大切ですよ。
2日目
クリアタイム:4時間
この辺から「GAMEOVER」も登場し、ゲームブックらしくなってきます。SCRAPっぽいナゾも登場。リアル脱出ゲーム経験者の私は比較的すんなり進めることができましたが、謎解きに不慣れな人はすこし引っかかるかもしれません。
ネタバレにならない範囲でヒントを出すとすると……
- キーワードは省略したりせず、正確に調査シートに書き込みましょう。
- 行き詰まったら、調査シート(新聞)をじっくり見返してみましょう。
- このゲームは1冊の本すべてを使います。今、読んでいる場所だけが本ではありませんよ。
3日目
クリアタイム:3時間
新たな人物、新たな秘密が出て きて、物語が一気に盛り上がってきます。えええ!あの人が実は○○だったなんて……!あと2日しか残っていないのに、これどうやって解決するんだ!うぉーい!
ヒラメキがあまり必要ない分、ナゾ自体は2日目より簡単な気がしました。
ネタバレにならない範囲でヒントを出すとすると……
- 総当りで頑張ってください。
- 出てきた数字のパラグラフに進んでください。
4日目
クリアタイム:2.5時間
この辺になると、だいぶ慣れてきて、読み進めるスピードも早くなってきました。
この日はまさか!という人が殺されます。パズルに少し苦戦するかもしれませんが、ナゾ自体はそれほど難しくありません。嵐の前の静けさといったところ。
ネタバレにならない範囲でヒントを出すとすると……
- 今まで見たものの中で「なんだこれ」と思ったものはありませんでしたか?
- ヒントが足りていないかもしれません。回り道してみましょう。
5日目
クリアタイム:3時間
いよいよ最終日。
パズルあり、ヒラメキあり、手を動かす仕掛けあり……。最終日はまさにこの本の集大成という感じ。最後のナゾを解き、人狼の正体がわかる瞬間はなんとも痛快!
※注意!
最終日は、すべての謎を解かなくても証拠の数字が揃ってしまい、WEBへアクセスすることができます。しかしながら、ナゾを残したままWEBにアクセスしても、解決編をみる事はできません。「人狼が特定できる」状態になるまで、WEBへのアクセスは我慢しましょう。
ネタバレにならない範囲でヒントを出すとすると……
- もう一度、過去の調査シートを見返してみましょう。
- 今まで説いてきたナゾを思い出してみましょう。
- これまでにゲームに使った全てのものを机の上に並べてみましょう。
健闘を祈ります!
全体を通しての感想
素晴らしかったです。1冊の本でここまで楽しむことができるなんて。1冊の本をここまで使い切ることができるなんて。まさか!と何度も言ってしまうSCRAPらしさあふれる作品でした。ぜひ残りのシリーズも購入してプレイしたいと思います。
ナゾ解きや、脱出ゲームが好きな方、リアル脱出ゲームに参加してみたいけれど、都合をつけるのが難しい方にぴっったりの一冊。ゲームブック、『人狼村からの脱出』超オススメです!